[ ジェフロイとカサンドラが撤退したのを確認すると、ふっ、と体の力が一瞬だけ抜け。どんな剣も通さなかった肉体に、たった一発の魔法弾がギリギリ命を留まらせる場所にねじり込まれて責め続け、ぐらり、と、馬から落ちそうになる。落馬する直前、撤退命令を聞いた部下が回収に来て赤く染め上げられた体が、馬に乗せられた。意識を失っても、剣は両の手に握りしめたまま――。** ]