[すとん。と獣毛の薄い顎に滑らかに剣先がもぐりこんだ。幻の獣から血は噴き出さない。視界が汚れる事もない。ぐい。とそのまま──止めをように押し上げる。]…───[溜めた一息で懐にもぐりこんだ体躯はそこで一度静止して]