[白鳥の羽根ペンを取って、手紙を書く。]
『レジーナさんへ
突然でごめんなさい。
僕はそろそろここを去ろうと思います。
昨日は、お別れの飲み会のつもりでした。
お別れは笑って行きたいので、黙っていました。
まるで家族のように接してくれてありがとうございます。村の人たちにも随分親切にして頂きました。どうぞ、よろしくお伝えください。さようなら。』
[書き終われば、サイドテーブルの上に手紙を置き、その上に今までの宿代を置いておく。
羽ペンとインクを肩掛けカバンに仕舞った。
この村に来る時に着てきたねずみ色のマントを羽織れば、旅の支度はおしまい。]