[兄に扉を閉めさせ、部屋が再び無光の空間に包まれると、舌打ちがひとつ響いた] ……ちっ……。 ……ゲルトの奴……。 診断結果とか漏らしやがって……。 ……云ってねえだろうな。余計な事とか……。[心配させる事を耳にしたら。何か反応を返すのが兄だから。余計な面倒を掛ける言葉は。兄には口にした覚えも、少なくとも自分は無かった。軽く喉の違和感を覚えて、ふたつ程軽い咳を吐き出して、再びの眠りについた*]