勝ち目があるかどうかなんて、わかんねぇよ。 でも、俺は、このまま何もしないで押し流されるのは嫌だ。[きっぱり、と言い切る声音に迷いはない] だから、動く。 動いて、やれるだけやる。 呪歌《うた》を……先達たちが紡いで、俺たちが受け継いできた、想いの結晶を守るために。 今が、呪歌《うた》の絶える時だって言うなら……それを、覆すために。[ここまで言い切った後、ふ、と小さく息を吐いて]