[問われた問いにどう答える「べき」かを悩む。>>58
「前世の記憶」については時折語る人もいる。強い記憶で結びついている人達が、大陸をまたいで再会したというおとぎ話も聞く。
だがカスパルの「記憶」は――かなり、特殊だ。]
……一つ目の問いへの答えは「はい」です。
俺はあなたを避けている。
[これを否定する事はできなかった。
カスパルの行動は失礼なものでしかないし、初対面の事を思い出せば彼女が疑問に思うのは当然だ。その場ではなく、数日置いてから改めて問うているのは、それだけ彼女の本気度が高いということだと解釈する。]