― 龍峡の村・宿屋 ―こんにちはー!部屋空いてますか?騎竜も居るんですけど。[ 宿屋と思しき建物の近くに舞い降りて、にこやかに声をかけながら扉をくぐる。学生時代は、こと日常生活では引っ込み思案と言っていい性格だったカレルだが、一年の放浪の間に、物怖じという言葉は、ほぼほぼ彼の辞書からは消えていた。 ]