[>>56……けれど。
頭に伸ばされた手に、口を塞がれたあの手を思い出し身を竦める。
だから、優しい掌が髪を掻き混ぜることには、
予想のせいか不満など生まれるはずもなく――――…]
……賢いのは当たりまえです、ふふん。
[ちょっぴり視線を彷徨わせて、年齢のわりに大きな胸を張る。
そのせいで、継がれた言葉の意味を掬うまで僅かな間が……]
……調教?
[再び、理解できない顔のまま。
難しい言葉に追いつくまでぽかんと……]
つまり、それまでに逃げろってことです?
[たぶん違う結論を出して、小首を傾げた]