……どうか…っ。 どうか、安らかに……。[震えの滲む声で鎮魂歌を紡ぎ、祈り希うように琥珀を瞑れば。冷たい雪の滴りとはちがう、あたたかな雫が頬に零れ。足元の白い犬が、誰もいないはずの場所を仰ぐようにして、クゥン…クゥンと哀しげに啼く声が、澄んだ空気に溶けゆく*]