ああ、ドロシーを追い詰めて……殺したのは、私だ。
赦されないことをしたよ…‥ゆるせない。
彼女の裏切りで、何人が死んだか…
けれど、同じように、それを赦すか、贖うかを決めるのは、
それができるのは、していいのは、私じゃない。
ナネッテだ。
それに、“与していた”なら……
つまり、”人狼“ではない、ということだから。
[彼女が”人狼“であることが、一番怖かったから。
裏切りのその理由や、必死に止めようとしたことなどは、
今は知りえずとも>>35
彼女の裏切りで、どれほどの命が失われたかは、
よくわかりつつも。
その贖いをできるのは……彼女だけだろうから。
そして私は――…彼女が、
ずっと心で泣いているのを、知っているから。
今は――…怒りも哀しみも、向けるべきは彼女にではない。]