以前、説明したとおり”霊薬”はこの先も飲み続けなければなりません。
初めのうちは厭な味かもしれませんが、いずれ気にならなくなります。
[慣れるのではなく、味覚を失うからだ──とはテオドールも理解しているだろうから繰り返さない。
ベリアンが説明したのは、今後の服用量と、城に運び込んだ”霊薬”の保管場所について。
万一、倉庫が火災などにあった時のリスク分散に、森の草庵にもストックしてあることや調合成分等、記した羊皮紙をローブのポケットから取り出す。
と、同じ場所に収められていた小さな笛──イングリッドから託されたままだったもの>>1:424>>2:506──が澄んだ音をたてて床に落ちた。]