ー回想・0日目・PM10:30・ラウンジー
そういう家系なんだ。
寿命を除けば君と僕に違いはないよ。
でも、僕はあと百年は生きるだろうから……それは人間じゃないって君が思うなら、きっとそうなんじゃない?
[受け取り方次第だよ、と付け足せば片手の指先に熱と風を集めて、手櫛で髪を梳かしながら残った水分を飛ばしていく。
自分の年齢と見た目の食い違いに対する反応には慣れている。相も変わらず、遠慮なく向けられたままの観察するような視線を意を介する様子はなかったが、次第にそれが違うものになり苦言が呈されると口端を上げた。
気味悪がる顔の次くらいには、呆れた顔も見慣れたものだ。しかし、そのまま肯定する気は無く反論を返して]
何を言ってるの。君が勝手に世話を焼いたのに……ああ、そういえば君、名前は?