今のままで満足しているわけではないんだ。
あともう少しくらい、お前達の力を僕もひきだせないものか。
[別に地精霊が力を貸すことを惜しんでいる訳では決して無い。
その事はわかるのだが、では、どうすればはここから更に力をつける事ができるのだろうか、そうふと思いながら、翼人から渡されたばかりの甘い果実を地精霊に与えると]
『マガネはもっと素直だった?』
『きょーちょー ひとのわ 地の勇者のたいせつ』
『あいり 過保護してるから?』
『ただのツン期?』
――――… …… もういいっ 聴いた僕が間違いだったよ。
[なかなか真剣に聞いたつもりであるのだが、地精霊の答えは、理解できなかった。
今更、過去の大地の勇者を引き合いにだされたとしてどうしろと云うんだ。
機嫌を損ねて顔を背けたアイルリートを、しばらく、じぃ、と地精霊は視てたのだが。
やがて思い出した様に、それぞれが甘い菓子をもふもふと食べだした**]