ユリア![その間に向かうのは、狼の片割れ。花竜は少女の意を汲んで高度を上げた後、狼の頭上に肉迫せんと翼を動かす。火は花竜にとって苦手な属性ではあるが、この機を逃してはならないと。振り落とされないように腿と蔦でしっかりと固定し、今度は自身の握るメイスに攻撃力増加の魔法をかけての攻撃を狙う。ふわりと花竜が羽を動かすたびに匂い立つのは仄かに甘い花の香り。力を帯びた白く小さな花が少女と竜の周りに浮かび、メイスの中に吸い込まれるように消えていく。]