─ 仕立て屋 ─
[>>17クララが気に入った本は、創作を志す彼女らしいと思えるものだった。
会話の流れでした問いに返った答えも、たまにはそんなこともあるだろうと納得できるもの。
快活な彼女にしては珍しい笑顔だったのは少し気にかかったけれど、すぐに話題が移っていったのでそれ以上問うことも無く]
お茶はこっちからお願いしたんだから気にしないで。
気にかかるなら、また時間がある時にお茶に付き合ってほしいな。
[来客はあまり腰を落ち着けない人が多いから、クララのように他愛ないお喋りをしてくれる人はある意味貴重で。
来てくれるだけで礼になると笑うと、店を後にする彼女を見送った]