人狼物語−薔薇の下国

332 【絶望村】貴方と私が乗れない方舟


女子学生 シュテルン


  …………あ…………ご………ごめんなさい……

[マスク越しに通りにくい声で、ボソボソと謝る。
相手が誰だか認識したのは、その頭を上げた時だった。]

  えっと………鍼灸師のお姉さん………

[広場の側に店が出来た時、配られていたチラシを笑顔で配っていたその人。
チラシを持ち帰ったら、「マッサージなんて端ない」と母に酷く叱られたせいで、無意識に避けていたのか、まともに対峙するのはその時以来初めてだった。]

  ……し、失礼します…………

[一瞬、女性をじ、っと見つめてしまっていることに気付けば、慌てて、顔を隠すようにまた少し俯く。
そのまま逃げるように彼女の横を擦り抜けようとした。]

(59) 2015/05/02(Sat) 06:16:11

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