― 2階バルコニー ― [開けっ放しのままのバルコニーの扉。外から冷たい風が部屋を抜けて宿の中へと雪と青年の少女の嘆きを運ぶだろうか。2階へと上がって来た人達は音がするのに不自然に思ってバルコニーへやって来るかも知れない。少女は冷たいペーターの傍でオットーと共に悲しんでいた。]ペーター、ペーター……。