[うさぎの時にも感じていたのだろうか。自分では分からなかった欲望がむくむくと沸き起こるのを…は感じていた。
そんな気持ちの変化をルートヴィヒのように恐怖することなく受け入れてたのは、沸き上がるそれに飲まれていたからかもしれない。]
ねえ、僕…不安なんだ。
ファムが…お日様やお外を避けてたファムが、もう平気になっちゃって…何処でも行っちゃうのが…。
[そう言うと相手をきつく抱きしめる。自分の腕の中に、囲う。]
何処にも行っちゃヤダ…。
ファムは誰にも渡さない。
僕だけのものになってよ…。
[それは強い独占欲の顕れ。所有欲、束縛心、嫉妬、傲慢…。
それらが醜く…の中で咆哮した。]