[ 南のマーティン軍団は、歩兵隊の脇を守る隊と、蟹のハサミめいて伸びる隊に分かれ、当たるを幸い叩き合う構えだ。ただ、完全に包囲するようなことはしなかった。ティルカンの退路は常に開けてある。北のチャールズ隊も、撤退する兵には構わなかった。あちらはむしろ、それどころではなく振り回されている感もある。今、一番、弱い部分であろう。] …まったく、よくあそこまで動く。[ ティルカン騎兵には舌を巻くばかりだ。]