………、他に閉じ込められた人がまだ、いるはず。とりあえず、探そう。向こうから仕掛けてくるならやるまでだし、そうじゃなかったら―――[ふいに言葉を止めて辺りを見回す。そう遠くない場所から視線を感じた気がして。視界にとらえたのは、この場に似つかわしくないとも言える、小さな獣の影。>>36]………。[その存在からは先程一刀両断された蚯蚓のクリーチャーのような、殺気立つ感覚がない。ただ、見つめているだけとも言えるような]