[氷人族の長の子が一人しか居ないことを知っている彼なら、疑問を抱くはずだ。
少なくとも、息子しかいなかったはずだと真っ先に確認が飛んでこなければおかしい。
俺が知っているあの人なら、きっとそうするはずなのに]
(人違い…?いや、でも、どう見ても)
[他の人達に向ける言葉や表情は記憶にあるのと同じもの。
見目も同じ、名前も同じ、立ち居振る舞いも同じで別人な訳が無いだろう。
けれど、自分のみならず氷人族のことも記憶に無い様子がなぜかも解らなくて。
困惑に黙したまま、>>40首をかしげる青年の顔を暫し見つめた**]