―回想:4年前―
[それ >>0:212 は、丁度フリーデルもシスターになりたての頃で。
外からの居住者である色々と慣れないことも多いのだろうと。彼女自身少し過剰とも思えるほど世話を焼いてしまったのを思い出す。
その頃のエルナの態度は、今よりもちょっと固かったように思う。
――そうやって人の心配ばっかりしてさあ。
――そういうリデルはどうなの。自分の心配、してる?
その時は……多分、目を丸くして、変な顔を見せてしまったんだろうなあ、と彼女自身思う。
ああ、自分も心配してもらってたのか、と。
――ごめんなさい。
――今この瞬間から、することに決めました。
確かにそう、決意の表情で、言ったのだと。
自分の心配もちゃんと出来ない者に、心配などしてほしくはないだろうから、と。そんなことを、言ったことを。何故だか今、思い出した。
……今彼女がその言葉を実現できているかどうか。それは、彼女自身にすらよくわからない]
―回想終了―