― 現在/ベルガー島 ―
[決起の宣の前、初見の者も含めて男は改めて名乗った。
男は自分が『語り継ぐ者』の一族であることと、例の長ったらしい名と通り名を告げ。
次いで、皆の居る場で男は今まで秘めていたことを口にする]
…今回の魔人復活は私の不徳とするところ。
その不徳を贖うべく、王子の下に参じた。
[魔人が復活した事の起こりを余さず伝えた。
己が祖が、王子の祖と共に魔人を封じたこと。
封印は永続的なものではなく、永き刻を経て劣化していたこと。
封の術者の直系である男の血が魔人復活の鍵となっていたこと。
知らなかったこととは言え、魔人復活の手助けをしてしまったことは男に大きな罪悪感を抱かせていた]