そう、――…悪くはないのだ、今は、な。
[最近では、試薬を試されるよりも
王子の性欲処理の手伝いを命じられることの方が多かった。
それも、男の身体は大柄過ぎてお好みではないらしく
一晩中王子に鞭打たれるか、複数遊戯のお相手として混ざるかだ。
死ぬかもしれない、その瀬戸際で苦痛を得るよりも
遙かに楽なひとときだった。
それと引き換えに、この甘やかな地獄には
有り余る時間と趣味に没頭できるだけの生活が用意されている。
今、一番の楽しみは野生生物を狩ることだった。
自由の象徴である翼を持つ生物を、狩る――
そこに愉楽を感じていたのだった。]