…もう、気付いてるでしょ?にいさま。
[トトは第二閲覧室に置いてきた。汚れちゃいけないから。
微笑みながら、わたしは彼に抱きついた。
そして彼の腹部へと、鋏を突き立てる。]
…ほんの数日だけど、なんだかたのしかったわ。
ほんとうの兄妹みたいに過ごせて、ね。
[じわり、じわりと血が滴っていく。]
忘れようとしたの。
ウェルにいさまが代わりにいるならもういいんだって、そう思おうとしたの。
[突き立てた鋏をさらに捻じ込んでいく。]
…でも、だめだった。
あなたでは、カークおにいさまの代わりに、ならないの。