── 朝 ──
[ジムゾンに連れられ、部屋に戻って
迎えてしまった朝に、目を開いた。
……生きている。それは他者の死を意味すること。
今日見つかるであろう人物に、確信めいたものがあった。
昨日同様に二階は静かで、残り僅かな者たちは皆降りた後なのだろう。
階下に辿り着けば、食堂の声は廊下まで届いているようで
その内容に胸にざわつきを感じながら、扉を開く。]
……ああ、シモン。
[想像したとおりだった。
命を喪ったのが彼女であることも、彼の様子も。
今は朝で、オットーが見せた姿とは違っていたが、それは明らかな異質だった。]**