[……そこは先ほどの光景を彷彿とさせる、血の海。]
……、酷いわね。
[最早、感覚が麻痺してきそうだった……いや実際はとっくに麻痺していたのかもしれないけれど。
セルウィンの首筋に残る引きちぎられたような跡>>4:288、手首に残る爪痕>>4:275。
火を見るよりも明らかだった。
これは人狼の仕業だ。]
人狼……ね。
……でも、セルウィンは抵抗したのかしら。
[力無く倒れた彼の手を取りながら、引っかかれたようにも見える傷を観察しそう呟いた。
それが、人狼ソマリが人間と人狼との狭間で耐えていた瞬間の証であるとは気付く余地もなく。
自分を心配してくれた彼の姿が脳裏によみがえり、やるせない気持ちになる。
先生にこき使われているといった姿、連絡先をかざして見せる姿なんかは本当に大学生で、思わずふっと笑ってしまうような微笑ましさを持っていた。
……先生、が本当に何者であるかは、知らないまま。>>4:260
ローとカレルがいたならば>>54、その場を任せることにする。
いくら仕事だからとはいえ、安静にしていない、させないお互いに、眉くらいはひそめたかもしれないが。*]