― 『世界軸』中層・儀式の間 ―
[必要以上に隠しだてる事はしたくない、と。
そんな想いもあって、包み隠さず己が由来を伝えた。
それ自体はいつもの事で──そして、何度繰り返しても、緊張を伴うものだった]
……そういう事になるね。
天界との盟、というのは、容易く他に引き継げるものではない。
やるからには、護ると決めたものと添い遂げる……それくらいの覚悟を要するものだった。
[世界の終りまで、務めを果たすのか、という問い。>>37
それに、神子は一つ頷きを返す]
天使と融合したから……というのは、あまり、関わりないかな。
それが……自分だからできる事に、必要だと思ったから。
だから、選べた。
求めるもののために、自然に選べたんだよ。
[『何者でもない存在』だからこそ。
失うものがなかったからこそ選べた選択肢──それが、繰り返す螺旋の中で齎し続ける痛みについては、触れる事なく]