人狼物語−薔薇の下国

329 絶海島奇譚


カーク

――…俺は、この島に残るよ
どの道もう長くないんだ

[つながらない携帯に、連絡を寄越してくれる友人はいても。
責任ある仕事も、共に生きたいと願う恋人もいない。
そんな自分が数か月前、医者に原因不明の難病と余命宣告を受けて選んだのは、延命でなく残りわずかな時間を自由に生きることだった。


好きなものは一切我慢しない。
嫌いなものには一切向き合わない。

生きている間は、過去を悔いても、嘆きはしない。

そう、決めた。
身辺整理を進める中、父の遺品の中から見つかった手紙。
数年の時を経て届いたそれを読んだ瞬間、記憶の蓋が開いて。船から近づく島を眺めている時には既に、予感めいたものはあったのだ。>>0:312

帰りの船から、この島を見つめることはきっとないと。
自分の人生は、この島で終わるのだろうと。]

(57) 2015/04/30(Thu) 18:27:00 (CHiKA)

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