[閃光は目晦ましに過ぎないが、夜闇での行使ならばそれなりの効果もあろう。
押し寄せる亜人達の足を鈍らせるくらいにはなるはずだ。
足並みが乱れるようなら、その隙に崩されかけた箇所の建て直しも叶うだろう]
[だがそれを嘲うかのように、夜闇に、影に紛れ近付くものがいる>>38。
死の遊戯を続ける乗騎達の合間、亜人の群れの合間、地を這い近付いて来た蜘蛛が暗闇から糸を吐き重歩兵を絡めとる。
仲間が気付くのが早ければ防き反撃も出来ようが、そうではない場合は引き摺られ、一人、また一人と毒牙にかかり行く。
戦いの喧騒の中に、悲鳴と、蜘蛛だと叫ぶ声が入り交じった]