[ 意識が戻ったとき、すぐにそうだと自分で分からなかった。
頭上も、足元も、周囲ぐるりぜんぶ…真っ白。奥行きのない、底の知れない白。 ]
ナニコレ…
[ 自分の声を耳で聞いて、記憶が蘇る。>>40
慌てて視線を巡らすと、唯一の緑が引っかかった。 ]
(鳥の羽…?)
[ 何故かそんな風に思った「それ」は布の端。手に取ると粉砂糖のように軽い白がはけて帽子が現れる。 ]
[ もう少し離れたところにようやく立ち尽くす帽子の主を見出した。>>56 ]
[ 何と声をかけたものか…やけにのろのろと帽子を手渡しながら]
誰か…人を、…呼んで来た方がいいのかな、これ。
[ やがてニコラスは宿への道を駆け戻るが、パメラはまだしばらく動けないでいた。 ]**