人狼物語−薔薇の下国

497 堕天の服従試験


蒼眼の天使 カレル


[ この天使は悪魔の微笑みを畏れず
 堕天使の堕落を見下し、
 人々の人生をも冷めた瞳で眺めている。

 実際には感情というものが希薄なのだろう。
 だが、神に仇する存在としての悪魔と
 高潔であり続けなければならない天使の
 堕ちた姿だけは激しく憎悪していた。

 それが天使にあるまじき感情なのかは
 この天使が知覚し自覚するにはまだ遠く。

 堕落して落ちぶれたものの末路に溜息を
 こぼすしながらも花を愛でる。
 涙も苦しみも悲しみも叫びもない天国で
 天使は一瞬巡らせた低俗な感情を忘れ、
 神への祈りと喜びを口遊んだ。 ]

(57) 2018/03/19(Mon) 01:38:14

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