──公国拠点戦闘準備──[夜に鳴り響いていた不吉な雷鳴は鳴りを潜め、雲間からは日差しがさしこみはじめていた。──補給部隊が到着し、砲台が数門拠点内に運ばれゆく。「道」をあけるために天幕が下ろされ、拠点内はいささか慌しい雰囲気に包まれていた。黒鉄の威様をもつ『戦車』は、夜半の雨の名残を残しながら、砲門を前方に向けて、静かに佇んでいる。]