[書き換えが完了した瞬間、空間が歪んだ。
それは徐々に形を成し、門へと変化した。その向こうには見たことも無い景色。だが、彼らには分かるだろう。故郷であることが。
半日も歩けば恐らく王都に辿り着く距離。そこへと繋がった]
さあ、ここを潜れば帰れるよ。
[皆が振り返った瞬間、シメオンの隣にはリュカが居ることが確認されるだろう。
問いかけなどさせぬよう、すかさず]
見つかるのも時間の問題だ。早く行かないと戻れなくなるよ。
[と、歩みを進める。皆が門を通るのを確認した後、本の事件があったページのみを破り取った。
そうして、この世界の異邦者来訪・及びバグ騒動は無かったことに。
――後に残されたのは、床に落ちたページの足りない1冊の本*]