『 もう二度と、俺にシェルティを殺させないでくれ。 馬鹿な俺が、馬鹿な事をしないようにしてくれ。 俺は、騎士としてあるまじき、恥ずべき事をした。 それを、やり直させてくれ。 お前も騎士ならば、 騎士には時に、命よりも護るべき物があるって分かってるだろう? 俺をどうか、騎士として死なせてくれ。 後生だから。どうか。この通りだ。 』[ いつしか、テオドールは頷いていた。 気迫に呑まれ、そうするしかなかった。 ][ そうして、 この世界からフランツは存在ごと消え去った。 ]