―兵舎前―
[アイリは王宮へは行けなかった。
出て向かおうとしたところに、王の間で即位に異を唱えた軍属の男達が現れる、アイリは出てくるところを囲まれ、口々に暗殺だの行けば殺されるだの散々に言葉を浴びせら王宮へ行くのを阻まれた。]
落ち着け!!一体何があったと言うのだ!?
説明せよ!
[慌てて騎士達も一斉に外へと出てくる。遠くに兵士も集まっているようだ。あたりはまるで蜂起前の様相を見せる。アイリは毅然とした態度で囲む男達に話を促すと彼らは王宮であったことを私に話す。]
・・・・・・。
[彼らの言い分はこうだった。
一人の男が見たこの事件は、アレクシス参謀総長とフィオン外務長官は同じ部屋で殺されており、一人は斬殺とも一人は毒殺かもしれないと言う。
誰かに殺されたのは間違いがなく。そしてその容疑は軍の関与をほのめかす証拠もあったらしいとのこと。
彼らは口々にウェルシュ王子派の陰謀だと言う。]