― 舞踏場付近 ―ここに出来たのね。[規則正しく響いていた足音は、道を遮る光を前にして止まった。銀の繭>>2の表面にそっと触れる]今の私なら入れるけど。[ここから動けなかった日を思う。兄が倒れた場所は繭の中。今そこではまた別の運命が生まれているのだろうと想像すると、複雑な溜息が零れた]