[目を伏せて昔を思い出す間に、大河の視線>>28は文庫本に戻る。揶揄の言葉にはむっとして大河を睨み付け、]新幹線くらい、乗ったことあるっての。でも久々だからこんなんだったかなって思ってさ。[大袈裟に肩を竦め、珍しくも何ともないとアピール。ふと、僅かに涙が滲んだ目尻を見つけると大河の方に体を向け、]……もしかして眠ィのか?昨日は眠れなかったってオチなら、大河にも可愛いとこあんのな。[開いた部分に指を引っ掛けて顔を隠す本を倒し。眠気で歪んだ口許を指差してけらりと笑った。**]