[オットーがシモンを糾弾する。
まず初めに処刑の話しを切り出したのは間違いなく自分だった。人狼が現れた際の正しい処置だと信じていたのだ。
けれども大事な人間が処刑される時の事を自分は考えていなかったのか。ヨアヒムが処刑されると決まっても自分は何も出来なかった。ヨアヒムとパメラが命を落としてしたのは誰の責任でもない。それを止められなかった自分の責任だ。
けれども誰かにその責任を擦り付けられるのなら全てを放り投げて逃げてしまいたかった。
罪を背負う、ってどういう事だろうな。
だって、もう彼奴等は居ないしさ。どうすれば良いって聞く事は出来ないしさ。
未だに死んだヨアヒムやパメラに会いたいとか。
やっぱり俺は死にたくないし、お前が死ぬ所は見たくないって。
其れ以外の誰が死ぬならどうだって良い。そんな自分勝手な事を考えてるよ。
だからシモンとオットーのやりとりにはアルビンはついて行けそうになかった。情けない事に自分にはそんな覚悟は足りなかったのだろう。]