[ぼんやり考え込んで居れば>>48此方に気付いた彼に呼ばれる名。顔を上げ、緩く首を振っる事で、なんでもないとの返答に変えて…厨房に足を踏み入れ彼の元へ、歩み寄ろうとした矢先、>>46背後に気配を感じて振り返り]
……――――、――っ!?
[…彼が、「チャールズの兄」であったと、多分、理解はしていた。けれど、「その姿」へと変わる様を見て、尚、冷静で居られる程「カレル」にはなりきれていなかったようだ。
喜び?憤り?怒り?恐れ?自分が何故寒くも無いのに小さく震えているのか、込み上げたその感情に名前を付けられず混乱した侭に、驚愕に見開いた眼で、かつて見失った兄の姿を眺めていた。萎えた膝が身体を支える事を放棄し、ずるずるとその場に座り込んでも、じっと眼だけは離さない。二度と兄の姿を見失わぬように、食い入るように…]