−現在:訓練場−
ぱん!ばん!BANG!
…だめだ…
[何十発と撃ってるはずなのに、頭部に命中したのはたったの一発。後は全て的外れである。
騒動があった時、外に居たサシャ>>34の耳に、封鎖令や狼化病発症者などの情報が入るのに、時間はそんなにかからなかっただろう。
同時に、出所の知れない噂話も、入ってきていた。]
お前だろう…?
ちがう…
狼化病発症してるんでしょ?
そんなの、ここで初めて聞いたよ…!
[わからない。何故こんなことになっているのか…
わからない。どうしてこうも敏感になっているのか…
わからない。誰を信じればいい?
わからない。どうやって無実を証明すればいい?
わからない。どうやって助けを求めればいい?
わからない、わからない、わからない…
得意とする射撃に身をおけば、噂話に関する邪念など吹き飛ぶだろうと思っていたが、そんなわけはなかった。
心に余裕など全くない状態だが。
フィオン>>26に会えば、名前や昨夜は部屋を抜け出して一人でいたことなど、聞かれたことを全て正直に答えただろう*]