[ 迂闊だった――そうとしか言えない。
重大な会合があるからと
王の側近から軍属の者まで
王の間に集まっていることは知っている。
それと知っていたからこそ、
今日と指定を受けて首肯した。…それなのに。
すべては真なる平和のため。
…そう、自分が平穏に生きるため。
望むのはそれきり。だけれど。
その為に一つの国家を転覆させる
そんな企みを抱いていると誰かに知れたら。 ]
( どうなるか、なんて分かっていて話に乗ったのに。 )
[ 凍り付くような空気。>>48
微笑みすら常のようには浮かばないほど
欠いた平静を取り戻すように唇を噛む。 ]