―私室―
……よし、後はこれだけですね。
[部屋にあった仕事はそう多くもなく、いつもより集中したおかげか残すは後一つ。
天使長になりたての頃は一つの仕事を片づけるのに随分時間がかかってしまったことを思い出し、可笑しくて小さく笑みが零れ落ちた。
さあ、早く片付けてしまおう。
そう思って紙を手に取ると、それは資料が必要なものだったようで。]
あら……
[面倒な仕事が一番最後に来てしまったらしい。
放置するわけにもいかず、しばし考えた後大きな窓を開いて翼を出すと窓から飛び降りた。
少しどころか大分はしたない行動だが、昔はよくやっていたものだ。
早く終わらせてしまおうと飛んで書庫の方へと向かっていく]