― マルール王国軍野営地 ―
っと、これは総司令官殿。
わざわざご足労頂くとは……雑務終わったら、こちらからご挨拶に出向きましたのに。
[愛馬の世話の途中にかかる声。>>52
向き直り、居住まい正して礼をした所に持ち掛けられた話に瞬いた]
任務、ですか?
司令官殿直々のご指名とあっては、お受けしないわけにはいきませんね。
……我らの『脚』がお役に立てるというなら、なんなりと。
[行軍速度云々、とわざわざ付け足すという事は、機動力が物を言うと、言う事なのだろう、と。
予想付けつつ返す言葉は、軽い調子の崩れぬもの。*]