[先程冷かした金魚すくいの屋台から、何やら賑やかな声が飛んでくる。>>33
男の手にしたポイの穴空きっぷりに、思わずぷふっと吹き出して、
もう一回冷やかしに行こうかなあ、なんて思いもする。
先程二人で買い物していた少年と老人は、どうやら家族連れではなかったよう。
老人の頭上の空”に視線を遣った男が、
にっと微笑まし気に笑ったのを、
誰かが気付いたかは――… さあ>>49
此方を通りすがった少年が揶揄うような声をかけてくるのを、>>52]
あっはは、狐さんはイイこと言うねえ。
そうさね、ヒトの命は斯様に短い。
出来るときに出来ることを楽しまなきゃあ、損ってもんだ。
[ひょいと肩を竦め、狐面を指す。]