― 宿屋 ―
[薪を指定の場所に仕舞う。宿屋の正面は、薪小屋に出かける前に雪かきをしたばかりだから、すっきりと片付いていた。]
「じゃあ僕、他の人探してくるね!」
[宿屋の玄関に辿り着いた途端、そわそわと落ち着かない様子になったゲルトにおうと返事を返した。]
慌てすぎて、廊下で滑って転んだりするなよ。……嗚、ヤコブから頼まれた野菜運びの仕事は最後までちゃんと終わらせるんだぞ。
[年長者らしく?釘を刺してから、ヤコブに向き直る。]
手伝ってくれて感謝する。お陰で助かった。
そろそろペーターが来る頃だろうから、俺は厨房に行ってみるわ。
[村中の店に顔を出している少年の顔を思い浮かべながら、ヤコブにお礼を行った。**]