騒がしいな。なにごとだ。[立ち上がった人物は不機嫌な声を発しながら歩む。頭を振るたび、髪が昏い炎の色を宿して揺れる。それは魔物の首魁の力を身に呑みこんだ証。橋となった巨岩の残骸を渡り、封印の名残を踏んで岸に立つ。]