[ 本当は――…貴方は“人狼”かもしれない、と。 全く疑わなかったわけじゃ合い。 それでも、貴方を信じたかった。 大切だったから、大好きだったから、兄ように想っていたから。 ずっと、目を反らし続けてきてしまった。 もしも、カシムを殺した時点で、あの赤茶の毛を 貴方を疑い、その髪に合わせていたなら。 誰を殺されなくて済んだのだろう。 誰が、生きられた? 私の“弱さ”が――……誰を、何人を、殺した? ]