[士気の問題を解決すれば、まずはヴェルザンディから譲り受けた弓隊に号令。]
弓隊!騎兵がこちらへ迫っている!急ぎ斉射の用意!
しっかりやれよ!お前たちが死したあと、お前たちの指揮官に、胸を張って報告できるようにな!
ゴブリンども!連中の足を止めろ!
柵などを運んできたものは、連中が到着するまでに建てられるだけ建てろ!壊されても構わん!
奴らが来次第、弓の心得があるものは射よ!無きものは石でも投げておけ!
[さて。
戦術的な簡易柵を持つ者も居たため、ゴブリンやコボルドの兵士達は大急ぎで柵の設置を始めた。今のところ逃げ出す様子はないが、騎兵が接近してくれば一目散に逃げてもおかしくはない。
迫り来る騎兵隊は千騎近くはあるように見えたが。しかしそこに魔術の匂いがすることにはクレステッドも気づいていた。目眩ましだろうとは思うが、しかし実数が解らない。
いずれにせよ単純な兵数では勝っているだろうが、相手が騎兵隊であることを考えれば、見た目通りの戦力を相手にすれば勝ち目は薄い。見た目通りならば、半数削ぎ落とせれば御の字。彼は既にこちらは撤退戦となることも覚悟していた]