[ 思い返せば、
昔は花屋に並んでいるような花には疎かったので
花言葉図鑑を持ってきてもらったりもしたのだっけ。
彼女も覚えたばかりの花言葉について話してくれた気がする。
船を下りたあと元よりも花言葉に
詳しくなっていたのは彼女のおかげに違いない。
デルフィニウムの名が出てきたのもきっと当時の名残だった。 ]
――規則っていうのはどこに行っても面倒だね
やれやれ、
僕が上司だったら上に文句を言うところだけど
慣れてしまって居心地がいいなら降りないのもアリ…かな
[ 彼女の安堵の表情>>22を見るだに、
深く突っ込まなくて正解だったように思える。
彼女に特殊な事情があるのは察していたが、
それがロー・シェンにとって脅威になるものとは
今のところ、思っていなかった。
もしも、カサンドラが兄の事を慮っていることが知れたら
「相変わらず優しいんだね」とでも言っただろうが。 ]